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本気で信頼される、ついて行きたいと思われるリーダーの共通点

本気で信頼される、ついて行きたいと思われるリーダーの共通点
昔からリーダー論は多くの人たちによって語られていますが、時代が変わっても陳腐にならない輝きを持っています。混沌とした時代になればなるほど、リーダーの存在が注目されてきます。国内外の政治の世界、企業社会や学問の世界、スポーツ界や人が集まるところすべて分野に、リーダー、指導者の出現が期待されています。
というのも、リーダーの立ち位置と指導の良し悪しが、大きくは国の将来、小さくは企業、社会、学問の世界に影響を及ぼすからです。 それではリーダーの資質、そして本気で信頼されるリーダー、ついて行きたいと思われるリーダーに共通するものには何があるのかを見て行きましょう。

本気で信頼される、リーダーの資質。

リーダーの特質って何だろうか?ただ単に、信頼、思いやり、謙虚さなどの人格だけでなく、知性、能力、自信、プロ意識などが加わって初めて、指導を求める人たちに対して、彼らを動かすリーダーとしての存在があります。 そして、リーダーは決意や責任感、献身的な態度をチーム全員に行き渡らせます。それも、気負いもなく、ごく自然に行なうところがすごいのです。 まずは先見性、発想力、情報の収集力、決断力と実行力、組織の活性化、公平な視点、人材の育成と登用など、リーダーに求められる資質は際限がありません。 なぜなら、成長を望む部下は、自分の意志で上司を選んだわけではありません。たまたま人事でその上司の下に配属されたので、上司たるものの存在意義が、配属された部下の将来を差配することがありうることを思えば、信頼されるに足り得るスタンスが求められます。

リーダーは行動する人。

リーダーはアウトプットに対するイメージと構想を持ってチームを率いますが、当然、先を見越して行動を起こします。リスクがついて回りますが、それを厭わず、最終的には結果に責任を負うし、それだけの覚悟を持ってことに臨む一方で、当該プロジェクトの全体像からチームの誰に、何を、いつまでに、と的確な指示を与えます。 このように、リーダーのすごいところは、人に指示を与えるからには、自分自身が率先して動き回ることです。その姿を見て、部下や下の者は俄然やる気が出てきますし、尊敬の対象になるのです。 背中を見せるのは親父だけではありません、リーダーもそうなのです。部下が見たいのは、あなたの姿勢です。どんなに辛い状況にあっても、それから逃げ出すようでは部下の指示を得ることはできません。立ち向かっているあなたの姿を見て部下は立ち上がるのです。

リーダーは自信に漲っています。

リーダーは作業が進行するにつれて、自分がイメージしているプランや構想に沿っているかを途中でチェックを入れます。そこでは躊躇った姿は見せません。なぜなら、リーダーが迷いを見せるようでは、チームに動揺を与えることになり兼ねません。 確固たる信念を表示することで、チーム内をまとめ、自信を示すことでプロジェクトの推進力を高めるのです。リーダーは揺るがない自信に満ちています。 例えば、二者択一の場面に陥った際、どちらかを選択しなければなりません。そのような時にあって、自分の意見を控えつつ、部下ばかりに意見を求めるリーダーは、果たしてリーダーと言えるのでしょうか。 リーダーたる者、問題点の分析から始まって、最終的なアウトプットイメージを想定して、解決策の提案をすることを通して、部下の意見や指摘を受け容れ、最終的に自信を持って決断します。

リーダーは聞く態度を持っています。

リーダーはイメージと構想を持っていますが、必ずしも独断専行を意図しているわけではありません。信頼されるリーダーには独断的で、自分勝手な判断をする人はいません、チーム全員の意見や判断に耳を傾け、受け容れることでチーム力の向上を目指します。 場合によっては、自分の意見や見方を撤回する勇気や賢明さを持ち合わせていますし、こういった柔軟な態度がリーダーには必要とされます。

リーダーは人を尊重し、信頼し、見守ります。

リーダーはチームの人たちに対して、威張るようなことはしません。人を信頼し、奮起するように仕向けます。権力も自分の立場を守るために使うのではなく、チームの人のためになるように使います。そして、チームの一人ひとりに対して、あなたは必要な人だ、大事な人なのだと、見守る態度をみせます。 そして、どんな場にも出向いて積極的にコミュニケーションを仕掛け、チームワークに力点を置き、Hert to Hertの関係を築きます。 信頼関係については、部下に約束したことは、何があっても守るという姿勢をとることが、リーダーの尊厳を認めさせることになります。

リーダーは自らの実行力を見せます。

リーダーはストーリーを作り、役者であるチーム全員が演技できるように舞台装置を用意します。そして、リーダーが率先して仕事に取り組むことで、周囲の人たちに活気を与え、チーム全員のモチベーションに火をつけます。やがて、それが決意に変わり、プロジェクト全体に生命が宿ります。 一つひとつの仕事を成し遂げるには、短期間でできる場合もありますが、事案によっては長期間に亘ることもあります。チーム力を統率しつつ最終目標に達するまでには、強い精神力とエネルギーが必要になります。 それを成し遂げるのが実行力です、リーダーはその実行力を発揮するために、不屈の精神力とエネルギーを集中させ、チーム力のパフォーマンスを最大化します。

リーダーは前向きな言葉を発します。

リーダーが否定的な言葉遣いをしたとしたら、チームはどうなるでしょうか。もちろん、モチベーションは下がりますし、疑心暗鬼になってしまいます。 そこでリーダーは否定的な言葉は使いません。前向きになるような、希望が見えてくるような言葉を選んで使います。 例えば、成功する、出来る、したい、達成する、理解される、間違いない、可能性がある、解決、誇り、チャンスなどの言葉が、それに該当します。さらに、この言葉から熱意や自信、成し遂げる意味合いのメッセージが伝わり、チームに活力を与えることになります。 もう一つ付け加えると、リーダーは個々の能力を認めつつ、チーム力のパフォーマンスを大事にします。例を挙げると、協力、一緒、助ける、築く、調整する、団結、相談などの言葉を発することで、共通の目標に向かっていることを認識させます。

リーダーは人間関係を大事します。

チーム力が活性化されて来たと判断できた場合、相変わらず自分が陣頭指揮を執るのもいいですが、すべてのことに首を突っ込むようでは、部下の進歩も見込めません。それでだけでなく、部下を信頼していないと見られることが生じます。 部下にしてみれば、自分の能力を疑っているのではと、穿った見方をすることもあるでしょう。そうなれば、折角うまくいっていることに齟齬を来すようになるかもしれません。 そうならないように思い切った権限を与え、部下の能力を引き出すのも、リーダーの役割です。 そして、責任を転嫁しないことが肝要です。中には部下に責任を押し付けて、涼しい顔をしているリーダーもいますが、そういう輩は部下からの信頼を失って、そのうちに立場がなくなるように事態に陥ります。

リーダーは公平心を持つべし。

チームの中で、一番大事な要素が公平心かも知れません。人間は感情の動物です。特に、チーム内の人事で不合理な選択肢が実行された場合、思わぬ反応を受けることがあります。間違っても情実に左右されるようなポスト配分をしてはいけません。チーム全体が納得できない人事は、チーム内の融和にひびを入れることになり兼ねません。 公私の区別をはっきりして、公平心が十二分に発揮できるような環境を整えておくことが大事です。 最後に本田宗一郎の言葉を記します。「人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。そのかわり、他人の気持ちになれる人と言うのは、自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。拝む心がなければ、人は動かない」