入浴は1時間前までにぬるめのお湯で
人の体温には一定のリズムがあり、起きた直後から上がり続けて20時頃にピークを迎え、その後は徐々に下がっていきます。この「体温が下がるとき」というのが睡眠導入に最も適していて、体温が下がると眠気を誘います。
しかし寝る直前の入浴や熱いお風呂というのは交感神経を活発にして体温が下がることを妨げるため、うまく寝付けなくなります。これを防ぐためには「1時間前」と「ぬるめ」の入浴が効果的で、就寝の1時間前までに38~40度以下で20分程度の入浴がベストです。
スマホの画面は暗めにする
スマホやタブレット、テレビから発せられる「ブルーライト」は眠気を誘う「メラトニン」というホルモンの分泌を妨げることは随分と有名になりました。しかし仕事以外にも様々なことで使うスマホを寝る前に見ないというのはなかなか難しいでしょう。
そういうときはスマホの画面を暗くしてください。寝る前の電気を消している状態なら限界近くまで暗くしても案外普通に見ることができます。もしアプリの機能に背景色の変更機能があれば、黒背景に白文字にしてもブルーライトが軽減されます。
時計を見ない
時計のない部屋で寝ている方はほとんどいないと思いますが、時計は見える位置に置いてはいけません。時計が見えるとどうしても「あと○時間しかないから早く寝ないと!」と考えてしまい、その強迫観念が睡眠の妨げになります。できれば壁掛け時計は外して枕元に小さい目覚まし時計だけ置きましょう。ただし、時間が気になっても絶対に手を伸ばしてはいけません。
もし枕元に置くと時計の針の音が気になるという方は、針の音に合わせて深呼吸をしましょう。深呼吸によりリラックス効果が得られ、針の音に意識を向けることで余計なことを考えなくて済みます。効果的な深呼吸の秒数には諸説ありますが、あまり気にせず自然にできる範囲でも十分に効果があります。
アロマに頼ってみる
眠りを助けるグッズはかなりの種類があり、光を遮るアイマスクや特徴的な形の枕などが人気がありますが、香りを楽しむアロマデュフューザーも効果的です。睡眠と香りは密接に関係していることが証明されていて、ラベンダーやシダーウッドは眠りを助けることで有名です。中でもシダーウッドは睡眠薬に匹敵すると言われているほどです。
超音波で香りを拡散させるデュフューザーがお勧めですが、オイルを染み込ませて使う陶器製のアロマポットや香水を枕に振りかけるなど、手軽に始められる方法もたくさんあります。
あえて雑音を入れる
寝るときは静かな部屋というのが一般的ですが、あえて雑音を入れたほうが寝付きやすいこともあります。雨の音や波の音など一定のリズムで繰り返される「ピンクノイズ」や、テレビの砂嵐で知られている「ホワイトノイズ」が睡眠導入に利用されることが多く、他にもヒーリング系の音楽やオーディオブックも有効とされています。好みの音には個人差がありますが、スマホアプリや携帯プレーヤーなら睡眠導入用のプレイリストを簡単に作れるので、色々な音を試してみてください。
寝る前の習慣を作る
寝るための方法は色々なものがありますが、習慣化することでその行為自体が睡眠導入の助けとなります。お風呂上がりのドライヤーでも読書でもいいので毎日同じタイミングで続けると、「もうすぐ寝るんだ」と体のスイッチが切り替わり自然と眠気を誘ってくれます。
眠れないことが悩みになってしまうのは仕方がありませんが、なるべく深く考えずに気楽でいることも大切です。