セロトニンの効果とは?
セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンといった興奮物質の暴走を制御して、心のバランスを整える効果がある伝達物質であり、不足することによって暴力的になったりうつ病を発症しやすくなったりすると言われています。 体内にあるセロトニンの2%は脳内に存在していますが、これが交感神経系と連動して体内時計を調節して、日々活発に活動できる状態を保っています。
気分や感情をコントロールして、衝動的な行動や依存症を抑制し、さらには痛覚を抑制したり記憶力や学習力の向上にも影響を及ぼしています。
セロトニンが不足する原因
では何故人によってセロトニンの量が違うのでしょうか? セロトニンが不足する原因としては、加齢による身体機能の衰えの他に、現代人特有のライフスタイルにもあると言われています。 例えばパソコンの普及による過度のコンピューター作業、テレビやゲームの使用頻度の高さ、運動不足、不規則な生活習慣などです。
本来ならば規則正しい生活や適度な運動、日光浴などで活性化されるセロトニンですが、その機会が減っているのが一番の原因でしょう。 セロトニンが不足すると、精神面と身体面どちらにも影響を及ぼします。睡眠不足やストレスを始め、ひどくなるとうつ病や総合失調症、様々な依存症などの症状が現れる場合もあるでしょう。
規則正しい生活を習慣付ける
セロトニンは太陽の出ている時間に分泌されやすく、日が沈んでからは分泌量が減ります。このセロトニンの性質を活かすように、早寝早起きを心がけて規則正しい生活をする事が非常に効果的でしょう。 またセロトニンは太陽の光や太陽と同じくらい強い明りを浴びる事で分泌が活性化されるので、毎朝太陽の光を浴びるという生活をするだけでも効果的です。
朝目覚めたら太陽光を部屋の中に取り入れるのはマストですが、これがなかなか難しい…という方は、夜寝るときにカーテンを開けて寝ると良いですよ。
リズミカルな運動
セロトニンを増やすには激しい運動をする必要はありません。 例えばウォーキングや階段の上り下り、スクワットなどの一定のリズムを保つ運動を繰り返す事でセロトニン神経が活性化されます。 ウォーキングや自転車をこぐ事は日常生活でも取り入れやすいですし、中には「セロトニン呼吸法」という方法もあるので、ぜひ取り入れてみてください。
また食事をする時は必ず食べ物を「噛む」という行為を行いますが、これも一定のリズムがある運動とみなされます。運動が苦手だという方は食事の時によく噛むことを意識してみてください。
スキンシップをとる
好きな人とスキンシップをとっている時はそれだけで幸せな気分になりますが、実はこの瞬間もセロトニンを活性化するのに効果的だと言われています。 もちろん恋人同士だけではなく親子でのスキンシップや、友達や家族との会話、マッサージ、頭をなでる、髪をすくなどの触れ合いもスキンシップとなり、セロトニンの活性化に加えてストレス耐性も向上するようです。
さらにスキンシップは「愛情ホルモン」と呼ばれる「オキシトシン」の分泌も活性化するので、人との触れ合いは積極的に行うと、あらゆる面で良い方向に向かっていくでしょう。
トリプトファンを摂取する
セロトニンは脳内の「ほう線核」という場所で作られますが、そのために必要な材料の一つが「トリプトファン」です。これは体内で作ることができない物質なので、食事やサプリメントによって体内に取り込む必要があります。 またトリプトファンをより多く脳内に運ぶには、腸内環境を整える必要があるので、普段からバランスの良い食事を心がけて腸内環境を正常にしておきましょう。
規則正しい生活を継続すればセロトニンは増える!
いかがでしたでしょうか? セロトニンを増やす一番の方法は、規則正しい生活を心がける事ですが、三日坊主では効果は期待できません。 最低でも3か月以上は継続しなければ活性化はされないので、もし今の生活とは全く違うという方は、決して簡単ではないという事を自覚して始めるようにしてくださいね。 まずは自分のペースでできる事から始めてみましょう。