記憶力が低下する理由
もちろん歳をとったせいで記憶力が低下する場合もありますが、その他にも原因はあります。 まずは生活習慣の乱れですが、バランスの悪い食生活や睡眠不足が続くと、集中力が低下して物忘れがひどくなります。 特に睡眠不足だと、脳は入ってきた情報を整理する時間を設けることができないので記憶として脳に定着させる事が出来ません。 身体の疲れをとるためでなく脳を休ませるためにも睡眠は重要なポイントとなります。 またストレスも記憶力低下の大きな原因です。
ストレスを感じると分泌される「コルチゾール」というホルモンは、過剰に増えると記憶力が低下したり、考えがまとまらなかったりといった症状を引き起こします。 自分なりのストレス解消法を身に付けることも記憶力を高めるコツと言えるでしょう。
自分の覚えやすいやり方を工夫する
仕事上記憶しなければいけない事や、覚えておけば役に立つ事などを記憶する場合は、頭で理解した方が記憶しやすいですよね。 脳は情報そのものを覚えるのではなく、情報にまとまりを与えながらその処理の仕方を考える器官なので、自分にとって理解しやすい形で記憶する事は、記憶力を高めるのに効果的な方法なんですね。 例えば英単語を覚える時に、単語そのものを覚えようとするのではなく、その単語を使うシチュエーションや自分の記憶とリンクさせながら覚えると記憶に残りやすくなります。
大事なプレゼンや会議で発言をする場合は、一語一句文字通り覚えようとするのではなく、内容を思い出せそうなトピックをイメージに置き換えて記憶しておくと良いでしょう。 全米記憶力選手権で優勝したJoshua Foerは、「記憶力は持って生まれるモノではなく、誰でも習う事が出来る能力だ」と言っています。まさにその通りで、記憶力向上のカギは自分なりのやり方を工夫する事のようですね。
より詳しくはこちら ジョシュア・フォア―:誰でもできる記憶術
脳を鍛える
「脳トレ」という言葉を聞いた事があるでしょうか? これは大人になってから脳を鍛えるためには非常に良いトレーニングになります。 脳を鍛えるためには単純計算や音読、暗誦が効果的になります。子供の時に宿題でやっていた人も多いでしょうが、これらは認知症の脳機能を回復させる事にも役立つ事が証明されています。 単純計算や暗記をしている時は、脳の広い範囲で強い活動が見られますが、その時は黙って考えるよりも声を出して自分の耳で聞いたり、書いて目で見たりした方が脳は活性化します。
簡単な計算やつまらない暗記をする事が記憶力を高める方法と言えますが、続けるのが苦になるという方は自分に合った「脳トレ」法を探してみてくださいね。
シングルタスクで記憶力を高める
自分の脳がコンピューターのようにマルチタスクであればどんなに便利だろうと思う事もありますが、多くの実験によって脳はマルチタスクに向いていない事が証明されているように、脳にとっては1つの事を集中的に行うシングルタスクの方が効率が良いと言えます。 単純に考えれば、マルチタスクの場合は集中力が散漫するので記憶力も低下しますよね。例えばテレビを観ながら仕事をしたり、考え事をしながら仕事をしたりする事は記憶力の点から言えばあまりおすすめできません。
またマルチタスクをしている脳をMRIで見ると、通常の3杯以上の負荷がかかっているという研究結果も発表されています。 仕事中は仕事に集中する事で、記憶の効率も良くなり、脳が疲れるのを防ぐ効果もあるでしょう。 より詳しくはこちら http://domaintokyo.com/single-task/
習慣化で記憶力をアップさせる
やるべき事を習慣化する事は、最大限に脳の力を発揮させる事につながります。記憶力を高めるために、自分に「習慣化」という簡単な仕事を与えてみましょう。 朝の習慣と夜寝る前の習慣を明確にして、自分の「やるべき事」と「やりたい事」を書き出します。これを3週間実行しましょう。
3週間継続する事は立派な習慣と言えます。 さらに定期的にしなければいけないけれど、あまり重要ではないタスクを書き出してみて、これを習慣化できるようにいつやるのかを決めて実行してください。こちらは必要性を考えて、たまに見直す事もポイントですよ。
「記憶力を高めよう」という意識を持つ事が大切!
記憶力を高めるのに一番重要なポイントは、常に脳が活発に働いているかどうかです。 その為には生活習慣の改善やストレスに強くなる事はもちろん、自分の中に記憶力をアップさせたいという意識を持つ事が大切であり、その意識によって普段の生活に記憶力アップにつながる方法を取り入れる事が出来るようになります。
ご紹介した方法は明日からでも始められるものばかりなので、是非試してみてくださいね。