胃もたれ・胸焼けの原因
胃もたれと胸焼けはムカムカする部位が違うだけではなく、原因も少々異なります。 胃もたれは暴飲暴食、刺激の強いモノやアルコールなどを摂りすぎると胃が働きっぱなしの状態になるために胃酸が出にくくなったり、ストレスによって自律神経が乱れたり、ピロリ菌に感染する事が原因です。
一方胸焼けは胃の少し上にある食道の不快感ですが、こちらは胃酸が過剰に分泌される事やお腹を圧迫される事が原因になります。その結果食道と胃のつなぎ目で逆流を防いでいる筋肉が緩んで胃の内容物が食道に逆流すると胸焼けが起こります。
胃もたれの対処法
胃もたれは食べた物を消化できていない証拠なので、応急処置としては右側を下にして横になると良いでしょう。 内臓の構造上、右側を下にして寝ると口から入ってきた食べ物が重力で十二指腸に流れていきます。逆に左を下にした場合は胃の入り口付近に溜まってしまうので、なかなか消化が進みません。 胃もたれに効果的なツボもあるので覚えておくと便利ですよ。
おへそから指4本分上にある「ちゅうかん」というツボを、息を吐きながら親指か人差し指でゆっくりと押すのを5,6回繰り返すと楽になります。
胃もたれに効果的な食べ物
胃もたれをした時に食べると効果的な食べ物もあります。 仕事中でも手に入れやすいヨーグルトや飲むヨーグルトは、乳酸菌の力で胃酸の分泌を調節してくれますし、食欲がなくても食べやすいので活用して下さい。 時間がある場合は、キャベツの千切りや大根おろしといった消化酵素が豊富な食べ物を摂ってしばらく安静にしていれば回復に向かいます。 しばらく何も食べずに胃の中を空っぽにする事も対処法となるので、ミネラルウォーターや牛乳以外何も食べずにプチ断食するのも良いですよ。
避けたいのは、消化の悪い脂っこい食品や食物繊維が豊富なモノ、硬いモノです。またスィーツなど甘い食べ物も胃に負担がかかるので控えた方が良いでしょう。
胸焼けの対処法
胃もたれは右側が下でしたが、胸焼けの場合は上半身を高くして寝る体制が効果的です。自然に胃の中に食べ物を運んで逆流を防ぐために、枕やクッションなどを背中の下に置いて上半身を高くしましょう。
胸焼けにも効果的なツボがあります。手のひらの中央から約2センチ下にある、その名も「胃腸点」というツボを、つまようじなどで少し痛みを感じる程度に何回か刺激を与えることで胸焼けが楽になります。
胸焼けに効果的な飲み物
胸焼けの時に効果的な食べ物は胃もたれの場合とほぼ同じで、消化の良いものです。しかし胸焼けの時には食欲もわかないと思うので、ここでは飲み物をご紹介します。 一番効果があるのは牛乳です。牛乳は胃の中に膜を作って胃の粘膜を守ってくれます。もし暴飲暴食をする自信があるという食事の前に牛乳を飲んでおくと胃もたれや胸焼けの予防にもなりますよ。
牛乳が苦手な方はチーズやヨーグルトなどの乳製品でも良いでしょう。 ジャスミンティーも胃酸の分泌を抑えてくれる働きがある飲み物です。脂っこい料理が多い中華料理でジャスミンティーが出されるのは、意味があったんですね。
胃もたれや胸焼けをあなどってはいけない!?
たかが胃もたれや胸焼けだからと言って軽く考えてはいけない場合もあります。食べ過ぎや飲み過ぎといった理由がはっきりしている場合は良いですが、何の原因も見当たらない時や、慢性的になっている場合は一度しっかりと検査をした方が良いですね。 胃もたれや胸焼けといった症状の時は「胃の調子が悪い」という固定観念がありますが、脂っこい食事の後は必ず胃もたれするという人は「胆石」の可能性も考えられますし、胃の不快感は肝臓の異常が原因となっている事も考えられます。
また食後に胃もたれや胸焼け、腹痛を起こす事が頻繁にある場合は、胃や十二指腸の潰瘍の可能性もあります。 一番怖いのは胃がんです。胃がんの早期症状で胃もたれが続く場合もあるので、慢性化している場合は必ず検査に行く必要があるでしょう。
まとめ
胃もたれ・胸焼けは対処法+検査を 日頃の生活習慣を見直す事で胃もたれや胸焼けといった症状に勝つ身体を作る事ができます。 まずは1日3食、早寝早起きという規則正しい生活を心がけて健康的な身体になり、ストレスを溜めず精神的にも安定する事で胃もたれや胸焼けをはじめあらゆる不快な症状から解放されます。
忙しいからと言って自分の身体のケアをおろそかにすると、結果仕事にも影響するので、是非自己管理の一環とし胃に優しい生活を始めて下さいね。