嘘をつく人の特徴
嘘をつく人の行動にはあるパターンがあります。そこで、嘘をついているかどうかを見抜くポイントを挙げてみると、次のような特徴があるようです。
① そわそわして落ち着きがない。
② 結構早口である。
③ 声の調子がくるくる変わる。
④ 目が動き、視線も落ち着かない。
⑤ 座った際に、足を動かす。
⑥ 汗をかき、震えが見える。
⑦ 唇をなめる頻度が多くなる。
⑧ 大袈裟な動作をする。
⑨ 話している時に、やたらと口や鼻に手をやる。
⑩ 不適切に身体を触り、親切心を見せる。
などで、要はストレス状態、緊張した時に見られる動作や表情で、余程の無神経な人間でない限り、嘘をつく際には結構緊張することを示しています。
嘘つきを見分けるコツ・方法のヒントがここにありそうです。
悪意にしろ、善意にしろ、人は嘘をつきます
それでは、嘘のつき方には、どのようなものがあるのか、それを見て行くことにしましょう。
① 自分の立場を守るための嘘
これは多くの人たちが経験する嘘で、自分のせいだと思われたくないとか、責任を取りたくないとか、怒られないようにするとか、要は立場が悪くならないようにするための嘘です。
② 相手を思ったり、慰めたりするときの嘘
家族が病気になった時によく見られる嘘です。今でこそ少なくなりましたが、例えば、本人に対して胃がんの告知の際に、心配をかけまいと胃潰瘍と言ったり、胃炎と言ったりして嘘をついたものです。
このように、相手がショックを受けないように相手のためを思って嘘をつく例は枚挙に暇がありません。
③ 嘘を楽しんでいるときの嘘
この嘘は4月1日のエイプリルフールのように、嘘をつかれる人は完全に4月1日のことを忘れている時に、ユーモアたっぷりの出来事や噂話を流されると、えっ、て、思いながらも信じてしまうことがあります。
嘘をついた人は、見事にひっかかったと満面に笑みを浮かべ、得意そうな表情を浮かべます。迷惑なことなのですが、このパターンは仕掛けた人が楽しんでいるのが特徴です。
④ 嘘をついていることを本人が自覚していない嘘
本人は嘘をついているとは思っていないのですが、こういう人って結構多いですよね。一番端的な例が思い込みによるものです。実際は嘘なのに、本人はそう思わずに自分は正しいことを言っていると思いこんでいるので、嘘をついていることに気がついていません。
⑤ 嘘をついているとは思わなかったが、最終的に嘘になってしまった
これは時間的な経過が伴うものによく見られます。例えば、スポーツなどではどこのチームが優勝するか?誰が一位になるかと予想を立て、最終的にそうならない結果が出た場合、消極的ではありますが、嘘をついたことになります。
でも、これって多くの人たちが日常的に経験していることで、嘘と言っていいのかどうか、判断に困りますよね。
⑥ 第三者を貶めるような嘘
本当は自分に責任があるのに、それから逃げるために第三者に責任を押し付け、それだけでなく貶めるような嘘を、何の罪悪感を持たないでつく人がいます。特に、会社において失敗の責任論が問われるような場合、声を大にして部下にその責任を押し付ける上司がいます。
最悪な場面ですが見る人にはわかるので、やがては嘘がばれることになります。
⑦他人からの視線をよくするために、故意に嘘をつく場合があります。
何ごとに対しても話題の中心にいることが生きがいになっている、自己愛の強い人に良く見られるパターンです。あることないこと巧みなストリーを作り上げて、その主役を自分が演じることで脚光を浴びるように仕向けます。
例えばゴルフで、パープレイで回ったことがないのに、アンダーで回ったと吹聴して、耳目を集めるような嘘をつきます。誇大妄想狂はこのパターンが大袈裟になった場合です。
嘘つきをどう見分ければいいのか
嘘をつく人にもパターンがあるようです。ここでは3つのパターンをとりあげてみました。これらから、どうやって嘘つきを見分ければいいのか、探ることにいたします。
① ことを表沙汰にしないために、嘘をつく
誰しもが間違いや問題が起きた時、それを覆い隠すためにやむを得ず嘘をつく場合があります。内心は反省しているのですが、そうせざるを得ないのです。周囲を見て、私たちが嘘をつく場合、このパターンが一番多いようです。
というのも、問題に解決策を打ち出す前に、とりあえず周囲に心配をかけないように、あるいはことを表沙汰にしないように事前に対応の仕方を作り上げ、いざという場面に備えるようにしています。
このパターンの嘘は年がら年中あるものではなく、たまに出てくる嘘です。なぜなら、そんなにいつも嘘をつくような問題や間違いが出てくるようでは、嘘で対策を練る前に、その人間の能力を疑ったほうが賢明でしょう。
この手の嘘をつく人は、そんな簡単に見破られるようなミスは犯しません。それらしく準備をして嘘をつきます。それ故、見破ることが難しく厄介な相手になります。
② ここではよく嘘をつく人をとりあげます
①のたまに嘘をつく人は、それでもできることなら嘘をつきたくないと思っているのですが、それに反してよく嘘をつく人は、嘘が日常化されているので、本人は嘘をついているとの自覚がないだけに、嘘をつくことを特別悪いとは思ってはいません。よく嘘をつく理由も、実はこの点にあります。
そして、この手の人は嘘をつくことにストレスを感じません。ということは、表情や声のトーンに嘘をついているような兆候を見せることはないというわけです。したがって、この手の人たちに対しては、表情などの外見を判断するのではなく、話の中身の論理矛盾を突くような姿勢で臨むことが大事になります。
③ 次にあげるのは詐欺などを働く嘘つきです
この手の嘘つきはプロフェッショナルだけに始末が悪いのが特徴です。年利30%の利率を配当するような金融関係の商品を作り上げ、もっともらしく売り込み、そんなことは常識的に考えてもあり得ないことだと理解していても、ミスミス引っかかるような人たちが続出しています。
また、住宅不動産関係では一部のリフォーム会社が、高齢者を相手に不必要な工事を売り込み、不当な詐欺ビジネスを展開しています。
相手からどんな質問をされても答えられるように、用意周到に準備をしているだけに、この手の嘘つきは外見もさることながら、論理構造を作り上げているので、コミュニケーション上とは違った判断力―うまい話にはリスクがあるという常識を改めて認識する必要があります。
嘘つき―虚言癖のある人の今後をどうするかが問題です
ここまで嘘つきの人について縷々述べてきましたが、一番の問題は虚言癖のある人を見分けた後、同対応するかです。
言うまでもなく虚言癖とは繰り返し嘘をつくことで、信じられないことでしょうが、何も必然性がないところから、まるであるかの如く嘘をつき続けることを言います。
ほとんどが作り話で、常識的に考える嘘とは相いれません。それが証拠に、その嘘が明らかになってもカエルの面に小便で、普通の感覚であれば、嘘をつき続けることに対して罪悪感を持つものですが、虚言癖の人は罪悪感をまったく持ちません。
虚言癖のある人は先述した中にもありましたが、自己愛が強く、話題の中心にいることに執着心を持っています。要は注目を浴びたいと思っているのです。一種の快楽主義者的な要素を持っています。
虚言癖の人がつく嘘が問題にならないうちはいいですが、やがては、人に迷惑をかけるようなことが起きかねません。
そこで、虚言癖の人をどうするかが問題になってくるわけです。
嘘をつくことで自分がどれだけ他人からの信用を落としているか、人を傷つけているのか。当人の存在価値を言葉の世界だけでなく、実践の場に引きずり込むようにし、虚言癖の封印を意図させる。
周辺にいる人が、これまでと同様に温かい目で見てあげる。必要とされるなら、カンセラーに相談する。
このような方法を持って虚言癖の人に当たることで、虚言癖で注目を浴びるよりも、実践の場での注目を浴びることがいかに爽やかで、周囲からの笑顔の洗礼が温かいことを掴み取ることが出来るように接することが大切になります。