身体と脳の発達のため
子どもの身体の成長を促しているのは「成長ホルモン」です。
この成長モルモンは、睡眠時にたくさん分泌されます。寝付いた時間には関係なく午後10時~午前2時の間に活発な分泌をしていると言われています。また、このホルモンの分泌が活発であればあるほど、身体と脳が発達するといえます。寝付いた時間に関係ないとはいえ、寝入ってすぐの睡眠が深い時間帯に分泌されるよう、遅くとも午後9時頃までに就寝するのがのぞましいといえます。
身体のリズムをつくるため
睡眠時に下がっている体温は、起床後に上昇し、脳や身体を目覚めさせ身体を活発に動かしたり、集中力をつけるための手助けをします。また、体温のリズムは自律神経の働きが機能することによってつくられるため、体温のリズムが乱れると、イライラしやすい、集中力に欠ける、対人関係がうまくつくれない、という子どもが出てきます。
実際、ある大学の実験で、保育園に登園してきた5歳の園児の体温測定をしていったところ、約3割の子どもに低体温または高体温児童がいたそうです。更に調べると、その子どもたちには遅寝、睡眠不足、またそのことによる朝食の欠食などの生活習慣に乱れがあったそうです。
このように体温のリズムの乱れが昼間の活動に影響してきますので、早寝は成長にとって必要なものであるといえましょう。
朝ごはんをきちんと摂るため
ゲームやテレビなどで夜型生活の子どもが増えています。
当然、起床も遅くなるため、朝ごはんをきちんと食べる時間が無くなり、そのまま学校に行くという子どもも増えてきているということになります。
脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖なのですが、ブドウ糖は体内にたくさん貯めておくことができない性質のものです。脳にエネルギーを与えるためには、失われているブドウ糖を摂取しなければなりません。朝ごはんを食べないとブドウ糖は失われた状態のままですので、脳にエネルギー源がいかず、集中力が無くなったり、イライラする原因となるのです。
朝ごはんをきちんと摂るためにも早寝早起きは必要なことなのです。
早寝早起きするためには
では、早寝早起きするためにはどうしたらよいでしょうか。次に早寝するため、早起きするための工夫をいくつか挙げます。
早寝するための工夫
昼は外で遊んで夜になると身体を休めたくなるようにする
お風呂の時間を早くしたり、寝る前にテレビを見ないようにして早寝の環境をつくる
これらのことを毎日継続し睡眠リズムをつくる
早起きするための工夫
起きる時間を決める
朝になったらカーテンをあけて朝日を浴びる
ベッドから少し離れたところに目覚まし時計を置く
次の日の楽しみを子どもに話し早起きをしたら時間に余裕があるということを理解させる
寝る時間が早くなれば、自然と起きる時間も早くなり良いリズムが出来ます。
一番悪いのは、大人の時間に巻き込むこと
よく遅い時間に、コンビニエンスストアやスーパーで親に連れられて活発に動き回っている子どもを見かけますが、それはもってのほかです!
親は大変でしょうが、自分に何らかの理由があったとしても、子どもたちは決まった時間に寝かせるようにしましょう。
適正な時間に寝ると、成長ホルモンも分泌され心身の発達が促される。つまり「寝る子は育つ」というのは正しい言葉なのです。
早寝早起きは習慣です。
その習慣は親が子どもに作ってあげるものです。習慣にするには長い時間が必要となります。
まだの方は今日からでもすぐに取りかかり、子どもの明るい未来を作ってあげましょう!