親といっても人間です。
父親や周囲の何かに対する愚痴や文句、日常であったささいなことから出てくる悪口。全く言わない、思わないという人はいないと思います。
でも、それを子どもの前で言ってしまうとどうなるのか、また言わないためにどうしたら良いのかを考えていきましょう。
ついつい言ってしまいそうになる愚痴
「お父さんはいつも出かけてばかりであなたたちのことはほったらかし」「もう少しお給料があがったらあなたたちにこんなに苦労をさせないのにね」などと、ついつい日ごろの不満から親が子どもに愚痴を言ってしまうことがあるかもしれません。
不満は誰にでもあります。
でも、それを子どもに言うのはやめましょう。
子どもに愚痴ばかり言うとどうなるの
子どもにとって親というのは絶対的なもの、尊敬すべきものです。
その人たちから愚痴を聞かされた場合、「この人は不満がある人間なんだ」「不満を解決することのできない人なんだ」と、子どもでも思ってしまうことでしょう。
女の子が母親から父親の愚痴を聞かされた時は「あんなお父さんと結婚したくない」「こんなお母さんにはなりたくない」と感じ、男の子が聞かされた時は「父親ってそんな程度のものなんだ」「女の人っていやだな」などと幻滅を感じてしまいます。
当然、尊敬できなくなった人の言うことを聞かなくなります。
そして、愚痴の聞き手になった子どもは、そういう愚痴を聞きたくない、聞くことがいやだという感情から、自分は極力そういうことをしないようにしようと考えます。
その結果、人を頼らないで育ったり、悩みがあっても人に話せずため込んだりする人間になってしまいます。
当然親に悩みを相談したり、色んな話しをすることをしなくなります。
私自身がそうでした。
親からの精神的な独立はとても早かったし、しっかりしていると言われていましたが、親に大切なことを話さず何でも自分で決めていましたので、逆に成長してしまった今は精神的なよりどころが無いなというふうに感じています。
子どもに対して愚痴を言わないためには
愚痴のもととなる不満を解消するのが一番です。
何かに対して不満があるのであれば、いつまでもためこまないで思った時にすぐに指摘して解消するというのが最も良い方法です。そうなると愚痴をこぼすということもありません。
でも、なかなかそういうわけにいかないから愚痴が出てしまうのです。
もし、愚痴をこぼしそうになった時は、友人や同僚、親など、あなたが頼ることのできる人に話してすっきりしましょう。
また、今はネットの掲示板やチャットなどもあります。
顔が見えず、相関がはっきりしてない人にこそ話せるという内容もあるかもしれませんので、依存しない程度に上手に利用しましょう。
これは仕事に対しても言えることで、問題点があった時にすぐに解決できる人というのは、何かあった時にすぐに指摘してそれを解消していくことのできる人ではないかといえます。
悪口を言うことも同じです
また、愚痴以外にも子どもの前で人の悪口を言うことはやめましょう。
悪口というのは、目の前で指摘をするということではなく、その人のいないところでたたく陰口です。当然その振る舞いからして褒められるものではありません。
陰で悪口ばかり言っている姿を見ると、子どもは、「自分がいない場所ではお母さんは自分の悪口を言ってるのかも」と、疑心暗鬼になってしまいます。
また普段悪口を言っている人の前で良い顔をしている親を見た場合、「あれ?この間悪口を言ってたのに?」と子どもは混乱してしまい、人を信用することのできない子どもに育ってしまいます。
愚痴や悪口、できれば子ども以外の人にも言いたくないものです。
一番良いのは徐々にそのようなことを言わない自分に変えていくことです。
難しいことですが、子どもができるまでに、子どもが小さいうちに少しずつ自分を変えていってみるのが、最終的には一番良いことなのかもしれませんね。