産後太りの原因
産後太りは一般的な肥満とは異なります。日常生活で太ったのであれば摂取カロリーが消費カロリーを上回ったことが原因なので、基本的には消費カロリーを増やすことで痩せられます。
しかし産後太りの場合は複数の要素があるのです。
骨盤の変化
通常、出産をするときには骨盤が広がって出産しやすい形に変化します。逆三角形が四角形になるのを想像してもらえるとわかりやすいでしょう。
そして出産が終わると骨盤も元の形に戻るのが普通です。この骨盤が戻るまでの期間を「産褥期(さんじょくき)」と呼びます。
しかしなんらかの理由で産褥期に骨盤が戻らない、戻っても元の状態よりも広がっている場合があり、それが下半身だけが太って見える原因となります。
食事量が減らない
妊娠すると10キロ20キロと増えることは珍しくありません。これは妊婦に必要なカロリーが多くなるから当然ですね。特に妊娠後期には1日2,000キロカロリーも摂取することが推奨されており、2,000キロカロリーは少食の男性よりも多い量です。
そして出産が終わっても「母乳で育てれば痩せられる」と言われて食事量が変わらない方がいます。しかしたとえ母乳で育てたとしても「摂取カロリー>消費カロリー」となっているかぎりは太るのです。
つまり本来なら出産後に食事量が戻るはずなのに、妊娠中と同じ量を食べることで痩せられなくなっています。単純に食べ過ぎですね。
筋肉量の低下
妊娠中はあまり動かなくなるため、筋肉量は低下します。そして筋肉量が低下すれば基礎代謝が低下するのは当然です。
そして基礎代謝が低下しているのに食事量が変わらないとさらに痩せられなくなるでしょう。
産後太りを解消するには?
産後太りの原因に挙げたのは「骨盤の変化」「食事量」「筋肉量」の3つです。つまりこの3つをどうにかすれば痩せられるわけですね。
骨盤の変化については矯正グッズやストレッチ、ヨガなどで対処できます。手軽なのはグッズですが、当たり外れがあります。オススメはヨガやマッサージなどで運動不足も解消しながら、日常生活ではグッズで矯正することです。
食事量については簡単には減らせないでしょう。しかし日本には「和食」というダイエット向きの食事があります。和食中心の食事に変えただけで痩せる方も多いので、まずは和食に変えるところから始めてみましょう。
筋肉量は鍛えて増やすしかありません。とはいってもいきなり激しい運動は無理なので、骨盤矯正効果も期待できるヨガやピラティスから始めるといいでしょう。その後、筋肉量の増加にあわせて内容を変化させましょう。
2カ月後からスタート
産後太りのダイエットには「出産後2カ月はダメ」という条件があります。この期間は産褥期であり体が元に戻ろうとがんばっている時期なので、ダイエットが体調を悪化させるケースがあるためです。
そのため最低でも出産後2カ月はダイエットを始めないようにしましょう。
また、一部で「出産後6カ月までが勝負」とも言われていますが、どのくらいの期間で元の体型に戻るかは個人差によるところが大きいです。たしかに6カ月までは痩せやすい状態ですが、中には授乳中は痩せにくい体質の方もいます。
元の体型に戻るのに2年かかる方もいるので、焦らずに無理のないペースでダイエットしましょう。痩せるために1番大切なのは「続けること」です。